『歯列矯正』とは、見た目を良くするために行う、審美的治療と思われがちです。しかし、実際は身体の健康のために行う、予防的な医療という側面もあるのです。まず、不正咬合(=歯並びが悪い状態)が身体に及ぼす悪影響について簡単にお話したいと思います。
不正咬合が健康に良くない3つの理由
むし歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪いと、歯磨きがうまくできません。また、食べ物が歯の間にはさまりやすくなってしまいます。そのため、むし歯や歯周病になりやすいのです。あまり知られていませんが、歯を失ってしまう理由で最も多いのは歯周病なのです。一度進行してしまった歯周病というのは、治すことが出来なくなってしまうのです。
日本人は平均して80歳くらいまでの寿命があります。その間出来るだけ長い間、自分の歯で美味しく食事をとるには、むし歯や歯周病が発生しにくい環境を整えることが重要となります。
矯正治療を行い、歯並びがきれいになると、毎日の歯磨きがとても良くできるようになります。長年にわたり毎日行わなければいけないことなので、当然大きな違いとなるのです。
また、歯並びが悪い場合、食べ物を噛むときにあまり使われない歯があるので、特定の歯に力が集中することになります。咬み合わせを良くすると、それぞれの歯が咬む力を均等に分け合うことにもなり、歯にかかる負担が減り、歯周病の進行するリスクを大きく抑制することが出来るのです。
咬み合わせに関わる筋肉に負担がかかる
正しい位置で正しい咬み合わせをすることは、身体のバランスにとっても非常に重要です。咬む運動にかかわる筋肉は意外と沢山あります。それらの筋肉は体全体を動かす時にも重要な役割を果たしてします。
そのため、正しく咬んでいないと顎関節(がくかんせつ)に負担がかかったり、肩こりの原因となったり、全身の姿勢が悪くなったりと、様々な悪影響を及ぼします。
歯並びの悪さがストレスに?
歯並びに悩まれている方の多くは、「思いっきり笑えない」「いつも口元が気になる」といった見た目の問題からストレスを非常に感じています。しかしその他にもストレスの原因となっている可能性があるのです。
例えば、砂粒のような小さなものをほんの一粒でも咬んでいると、ジャリジャリとして気持ち悪い感じがしますよね。歯並びが悪いと、その繊細な感覚をうまく感じることができなくなってしまいます。この感覚というのは、繊細なものなので、正しい咬み方をしていないと、口にした物と、実際の感覚にズレが生じて、知らず知らずのうちにストレスを感じてしまうということが言われています。
これらは、歯並びが悪いことで起こりうる悪影響のほんの一部です。しっかりと歯並びを矯正することで、見た目はもちろん、身体にとっても良い影響が多くあるのです。
当院の矯正治療の特徴
矯正治療は特殊な治療です。片手間で簡単にできる治療ではありません。しっかりとした専門機関で勉強する必要があります。当院の矯正治療担当医は、日本大学助教授の青島 攻先生に師事し、その後日本矯正歯科学会指導医のもと、現在までアイアイ矯正歯科研究所にて研鑽を続けております。また、2006年から他の提携歯科医院より矯正治療を専門に定期的な依頼も受け、担当しております。
「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、当院では問題の一つのみを解決するのではなく、お口全体を一つの単位として診る「包括的歯科診療」を取り入れています。ファミーユ歯科矯正歯科の治療の特徴は以下の通りです。
矯正治療は何年にもわたる、期間の長い治療です。当院では、出来るだけ治療期間が短い治療を心がけています。治療の早さは、チタン合金のワイヤーを用いた最先端の矯正治療にあります。
チタン合金のL&Hチタンは、超弾性の非常に柔らかいフニャフニャのワイヤーです。このワイヤーをメインに治療することにより、従来なら並べられなかった歯並びにもいきなり装着する選択肢ができました。また、柔らかいワイヤーなので矯正治療中の痛みもかなり少なくすることができます。
矯正治療は歯を並べるまでの治療ですが、なぜ歯を並べるかというとむし歯や歯周病を予防できるからです。
当院は予防中心の歯科医院ですので、全ての患者様に徹底した予防プログラムを実施しています。一見面倒くさそうですが、一旦むし歯を作ってしまい、治療に通わなければいけないわずらわしさに比べれば、定期的にリラックスして受けてもらうメンテナンスのほうが断然気持ちよくて楽なのです。矯正治療後も安心のプログラムを用意しています。